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ICP 2025 ロードマップアップデート

執筆者の写真: ICP JapanICP Japan

更新日:9 時間前



この記事は「The Internet Computer Roadmap 2025 Update」を引用翻訳しています。


主権的コンピュートの限界を押し広げる新たなマイルストーン

DFINITY財団は、ICPロードマップの2025年版アップデートを発表します。これにより、インターネットコンピュータプロトコル(ICP)の機能がさらに拡張され、開発者とユーザーのエクスペリエンスが向上し、AIの活用がさらに進化します。今回のアップデートでは、20以上の新機能が各重点領域に追加され、マイルストーンとして整理されています。このロードマップにより、DFINITYはワールドコンピュータのビジョンを実現し、主権的ソフトウェアを世界に提供するための道を進んでいます。


新機能は、コミュニティからの貴重なフィードバック、主権的ソフトウェアのビジョンの実現、AIの最新進展を反映して定義されました。これらには、新たなセルフ・ライティング・インターネット(Self-Writing Internet)の概念が組み込まれており、誰もが開発者となり、ICPのユニークな特性を活用できるようになります。なお、全体的なビジョンと重点領域には変更はありません。


ICPの成熟が進むにつれて、DFINITY財団は開発者のオンボーディングを簡素化し、Web3コミュニティを超えて広がる新しいアプリケーションの開発を支援することに注力します。その一例として、ICPロードマップに初めて登場するCaffeineが挙げられます。

フィードバックの募集 インターネットコンピュータの成功には、ICPコミュニティの貢献が不可欠です。ロードマップに関するご意見や、追加すべき機能、最もメリットがあるマイルストーンについてのフィードバックをお寄せください。DX関連の機能リクエストは、DXフィードバックボードで投稿・投票が可能です。また、フォーラムでの議論にもご参加ください。皆様のアイデアをもとに、ロードマップをさらに改良していきます。


新規および大幅に改訂されたマイルストーンの概要

ICPをコンピュートプラットフォームとして強化 スマートコントラクトは、安全・耐改ざん・レジリエント・主権的なアプリケーションの構築に最適な手段です。ICPのビジョンは、世界の大半のソフトウェアがスマートコントラクトで構築されることです。「Compute Platform」テーマの目的は、スマートコントラクトの制限を排除し、世界のソフトウェアをICP上で動作可能にすることです。


Flux マイルストーン

  • サブネットの計算能力を向上し、負荷を適切に分散

  • カニスターのスナップショット機能を導入し、異なるサブネットへの移行を可能に


Magnetosphere マイルストーン

  • 信頼実行環境(TEE)の活用により、ノードのセキュリティとデータの完全性を向上

  • レプリカコードの改ざん防止と機密鍵の保護


Fission マイルストーン

  • サブネット分割の最適化により、最小限のダウンタイムで負荷を分散


分散型AI(DeAI) AIとICPの融合により、従来のWeb3にはないユニークな可能性が生まれます。特に、AIの透明性と検証可能性の欠如という課題を解決するために、AI推論や学習をオンチェーンのスマートコントラクトで実行するアプローチが注目されています。


Vertex マイルストーン

  • Caffeineプラットフォームのアルファ版リリース

  • AIを活用し、プロンプトベースでフルスタックアプリを作成可能


Ignition マイルストーン

  • AIエージェントの導入により、デジタル資産の管理、取引、DAOによる管理を実現

  • AIワーカーノードの実装により、大規模なLLM処理をサポート


Chain Fusion Chain Fusionは、チェーンキー暗号技術を活用し、分散型の方法で主要なブロックチェーンとの相互運用性を実現します。ICPのスマートコントラクトは、異なるチェーンからデータを読み取り、書き込むことが可能になります。これにより、開発者は他のブロックチェーンエコシステム向けのアプリを開発する際に、中央集権的なクラウドインフラや安全でないブリッジを利用する必要がなくなります。


現在進行中のHeliumマイルストーンでは、ICPとSolanaの統合を進めています。新たに追加されたマイルストーンはMeridianです。


Helium マイルストーン

  • SolanaとのChain Fusionを実現し、ICPとSolanaをシームレスに統合

  • 両ネットワークの機能を活用したdappの開発が可能に


Meridian マイルストーン

  • Dogecoinのサポートを追加し、Chain Fusionを拡張

  • Dogecoinはスマートコントラクト機能を持たないため、ICP上でDeFi機能を実装可能に


プライバシー カニスターのスマートコントラクトは、ユーザーが完全にデータを管理できるプライバシー保護型のdappを実装するために使用できます。ICPでは暗号プロトコルを活用し、ユーザーが暗号化データをオンチェーンで保存・共有できる仕組みを提供します。


Niobium マイルストーン

  • vetKeysの導入により、分散型の鍵管理サービスを提供

  • dappのプライバシー機能を強化し、ユーザーデータを暗号化


Containment マイルストーン

  • 信頼実行環境(TEE)を活用し、カニスターの状態データを保護


今後の展開 このアップデートは、インターネットコンピュータの技術的リーダーシップを示すものであり、ワールドコンピュータのビジョンの実現に向けた新たなステップとなります。



 
 
 

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